会社設立のその他の選択肢や抑えておくべきポイントなどは、以下の記事で先ずご確認下さい。
大きなポイントは分かったけども、メインランドで会社を設立するにもう少しメインランドの詳細を知りたい!そもそもメインランドの定義はなに?メインランドでの会社設立のメリットとデメリットを纏めたい、どれくらいの費用(コスト)がかかるのか?初期費用とランニング費用なども知りたい。
といった疑問をお持ちの方に以下の具体的な内容をお伝えしていきます。
- メインランド、内国法人、LLC.、ローカル会社を解説します
- メインランドで会社設立をするメリットとデメリット
- 会社設立の初期費用とランニング費用、パートナーの見つけ方
私のドバイのUAE人であるパートナーは会社を100社以上持っており、また海外企業の誘致も積極的に行っています。私の情報の多くは、その現地パートナーから得ているため時にはあまりネットなどには落ちていない情報も得ることが出来ています。是非、お役立て下さいね^^
それでは、解説していきます。
メインランド、内国法人、LLC.、ローカル会社を解説します
メインランドとフリーゾーン
ドバイでの会社法人の設立形態は以下、大きく二つあります。
- ドバイメインランドでの会社設立
- フリーゾーンでの会社設立
この二つではライセンスの取り方やその先にできる事業の内容も変わってきます。また保有できる株式の数量も違うため、ビジネスの内容によって適切な場所で設立することが求められます。
今回は、 メインランドの会社設立方法についてご説明します。フリーゾーンでの会社設立方法の具体的なお話については以下の記事をご参考下さい。
用語説明:メインランド、内国法人、LLC.、ローカル会社
フリーゾーンの会社設立と対比する言葉としてメインランドでの会社設立があげられます。私どもはメインランドと呼んでいますが、他にも内国法人、 LLC会社、 ローカル会社などといった言い方があります。これらの言葉は全て同じ意味をさしています。
厳密にはDED(Department of Economic Development: ドバイ経済開発局)という機関から発行されるライセンスを持つ企業を意味します。
ドバイの会社設立方法はこの DED からのライセンス発行か、各フリーゾーンからのライセンス発行かのいずれかになります。このサイトではDED からのライセンス発行を受けた企業を、メインランドの会社と呼びます。
メインランド会社は51%以上の株式をローカルスポンサーが保有
メインランドの会社設立において最も日本人にとって馴染みのないことがローカルスポンサーという存在です。 DEDのライセンスには通常51%以上のローカルスポンサーが必要とされてます。
ローカルスポンサーとは何か?
UAE 国民、もしくは UAE 国民が100%出資する会社が新設する会社の株式のうち51%以上を保有する必要があるということです。
ローカルスポンサーは大きくアクティブパートナーとサイレントパートナーに分類できます。
アクティブパートナー
アクティブパートナーとは実際に株式を保有しかつ事業に関与してくるローカルスポンサーのことです。ローカルスポンサーは現地に広いネットワークなどを持っている可能性もあり、事業によってはローカルスポンサーも積極的に事業に関与してき売上利益貢献をするケースがあります。これをアクティブパートナーと呼びます。
サイレントパートナー
サイレントパートナーは株式を保有はするものの、経営には一切関与しないローカルスポンサーのことです。この場合多くは名前貸しのような形式を取り年間で名前貸し料金のみをローカルスポンサーに払うことで一切の経営関与しないという契約を行う場合が多いです。
そこで記事をお読みの方は、51%以上の株式を保有されるということで以下のような懸念がうまれるかもしれません。
- 自社のコントロールがきかない可能性が高まる
- 利益配分を行う必要がある
- 会社を乗っ取られるのではないか
しかし実際のところは、サイレントパートナーの契約をするケースが多く、この場合は経営権や利益配分といった懸念事項を全てサイドアグリーメント(個別契約)という形で放棄させる形の契約をすることで回避が可能です。
アクティビティ
メインランド会社のアクティビティは約700以上あるとされており、ほとんどの事業の登記が可能です。ただし一部特別な業務を必要とするライセンスに関しては取得が難しいとされています。例えば銀行等の金融業、保険等の金融派生商品、人材紹介業なども特別なライセンスが必要です。
メインランド会社のメリットとデメリット
メインランド会社のメリット
まずはメインランドでの会社設立のメリットから見ていきましょう。
ドバイ国内で事業が出来る
ドバイ国内で授業をするにはこのメインランドでの会社設立が必要です。 例えば、 レストランや美容室、小売店などを開く場合はこちらのメインランドでの会社設立となります。
貿易業を営む場合も、フリーゾーンのライセンスですとフリーゾーンの中までしか輸入できず、ドバイ市内へ商品を輸入することはできません。一方のメインランド会社で貿易ライセンスを持っている場合は、ドバイ市内にまで商品を輸入することができ、またドバイ市内で小売として商品を販売することができます。
対外的な信用力が高い
メインランドで会社を設立している場合、 UAE 国民もしくは UAE 国民が100%出資をしている企業が株式の51%を保有することになります。それにより UAE 国内ではメインランドの信用力は高く評価されており、ビジネスをする際にも、また法人銀行口座開設の際にもその信用力を活かすことができる場合が多いです。
スポンサーからネットワークを広げる事が出来る
ローカルスポンサーの持つネットワークを紹介してもらったり、またアラビア語でしか取れないような現地情報を入手し共有してもらったりすることができます。ローカルスポンサーとの付き合い方はそれぞれの企業様の考え方次第ですがこのようにメリットとして活用することも考えられます。
デメリット
51%以上の株を現地人が保有する必要がある
51%以上の株をローカルスポンサーが保有しなければいけないということはデメリットとして考える企業もあります。
しかし実際のところはサイドアグリーメント(個別契約)を締結することで、回避可能であり経営に関してはそこまでの心配をする必要はありません。
費用がフリーゾーンよりも掛かる場合がある
費用がフリーゾーンよりも大きくなる例として、ローカルスポンサーとの個別契約による費用が考えられます。ローカルスポンサーとの契約は個々の個別契約となり、名前貸し料の相場もそれぞれです。
かなり安い金額で名前を貸しているローカルスポンサーも市場にはいますが、きっちりとしたサイドアグリーメントをけ契約してくれない場合がある、ローカルスポンサーがしなければいけない手続きが遅れる、手続きしてくれないなどといったトラブルもあるので注意が必要です。
手続きがやや複雑になる
会社設立の手続き、またはビザの取得の手続きの中でローカルスポンサーが必ずサインをしなければいけない書類などがあります。これらのサインを滞りなく行いたいところですが、協力的でないローカルスポンサーの場合は時間がかかるケースがあります。
会社設立の初期費用とランニング費用、パートナーの見つけ方
初期費用
冒頭に申し上げた7つのポイントにもあるように、ドバイでの会社設立にはライセンスの他にオフィスやビザ、銀行口座開設の必要性など多くのポイントが関係してきます。これらを総合的に考え初期費用を算出する必要があります。
ランニング費用
ランニングにかかってくる費用に関しては大きく以下の分類に分けられます。
- ライセンス費用
- オフィス等の費用
- ローカルスポンサー費用
- ビザ健康診断保険等々の法的に定められている義務にかかる費用
- 更新代行を使う場合はその代行費用
ローカルスポンサー見つけ方
信用力があって協力的であり、 サイレントスポンサーとして活動してくれるローカルスポンサーとの契約はドバイメインランド会社で事業をする多くの企業様が探しています。
我々の会社には国際ビジネスに精通している UAE のパートナーがいるため、適したローカルスポンサーのご紹介が可能です。ローカルスポンサーとは必ず一度は面談を行いお互いの要件のすり合わせを行うことをお勧めします。
会社設立を行う際は、是非以下の記事も参考にしてみて下さい。